033武蔵関公園
東伏見公園を後にして、早稲田大学のサッカー場と馬術部の間を通って石神井川に出た。厩舎の中の馬を覗いていると、その様子に気付いた馬術部員の女子学生が、馬を引いて柵の近くまで来てくれた。馬術競技でみるジャケットやブーツを身に付け、にっこり微笑む姿が素敵で忘れられない。我が子に乗馬もよいかと考えてみた。
石神井川に沿って東に進み武蔵関公園に着いた。それまでは川幅は4~5メートル程あり、川面に光が届き、意外にも透明度の高い水が流れ、白鷺や鴨がいるような川だったが、急に川幅は2メーカー程になり、両岸は河川工事でよく見る垂直に打ち込まれた鋼矢板に覆われ、両岸に数メートル間隔で補強用の鉄骨が渡してある。この補強鉄骨は、マップアプリで確認する限り、上流側は源流の小金井公園まで続き、下流側は断続的に何度か現れるが、途絶える区間は白く新しいコンクリートが見え河川改修工事を行った区間だろう。先程の自然味溢れる区間は伏見通りからこの武蔵関公園に限られる。
公園の入口脇に越流堤を発見。武蔵関公園はほぼ池で占められ、池の周を薄く取り巻く土地で構成されている。その池が調整池だったとは、以前東伏見駅の方から来たときは気づかなかった。公園に入り越流堤のから流れ込む流路を越える橋を渡る。もちろん水は流れていない。池を取り囲む森に厚みはないが薄暗く深い森のよう。池の畔に出ると目の前に島が見える。富士見池に浮かぶふたつの島のひとつの芦の島だ。バードサンクチュアリと標されている。島に渡る橋はなく手付かずの自然が維持されているのかも知れない。ただ水の色は白濁した緑色をしていて健康な状態とは思えない。
細長いひょうたんというかウリのような形をした富士見池をぐるりと一周遊歩道が囲む。一段低く水面近くも歩けるようになっている。東側の遊歩道を北上してみる。公園の外は石神井川が併走している。対岸には広場が見えるが、広場の下に大きな開口部がある。調べてみると貯水量確保のため、公園の下は貯水槽が後から追加された。遊歩道を先に進むと水門があり、洪水時に一時的に貯留した水はここから排水して石神井川に戻すのだろう。
広場には放射型二方向滑り台と通常滑り台、ブランコ、鉄棒、砂場、ロッキング遊具、健康器具が設置してある。松井如流という書道家の書碑が建っている。公園北側は高台に向けた斜面となっていて、いかにも湧水しそうな地形だ。